4割以上が働き方に変化。新型コロナウイルス感染症拡大が「チームに与える影響」とは

サイボウズ株式会社は2020年4月、「新型コロナウイルスが職場のチームに与える影響」に関する調査結果を発表した。実施期間は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が色濃くなってきた2020年3月19日~22日。対象はチームで働くビジネスパーソン1,030名(リーダー層515名、非リーダー層515名)となっている。この結果から、ワークススタイルがどのように変化しているかを探った。

働き方の変化を特に感じているのは部長・課長クラス

まず、今回の新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、チームの働き方に変化があったかを聞いた。その結果、「良い変化」を感じていた人は19%、「悪い変化」を感じていた人は25%で、全体の44%が何らかの変化があったと回答している。



先述の回答をチームや組織内の職位別に見ると、最も変化があると感じているのは部長・課長クラスで、「良い変化」が26.9%、「悪い変化」が27.8%の計54.7%となった。反対に最も影響を感じていないのは一般社員クラスで、40.9%(良い変化:16.4%/悪い変化:24.5%)となった。


良い変化は「時差通勤」や「テレワーク」の増加

次に「良い影響」を感じている人に、その内容を具体的に尋ねたところ、「時差通勤者の増加」が37.8%でトップ、「テレワーク実施者の増加」が35.2%で続いた。さらに、「今までの会議や打ち合わせの無駄に気付いた」(32.1%)、「チーム内の新たなコミュニケーション手段を得た」(29.6%)などが上位にあがっている。


なお、職位別では「チーム内でテレワークをする人が増えた」が56.7%で最多となった。



課題には「会議の調整が困難」「チーム内のコミュニケーション不足」があがる

一方で、「悪い変化」について具体的な内容を聞くと、最も多かったのが「勤務や会議の調整が困難」(33.3%)、次いで「チームで集まる機会の減少」(30.3%)、「休む人の仕事のカバー」(26.8%)があがった。テレワークや在宅勤務体制へ移行する企業が増加しているなか、遠隔で業務を遂行する上での課題も見えてきているのだろう。



上の設問の内訳を職位別に見ると、部長・課長クラスでは「チームで集まる機会の減少」が51.6%で最多となり、係長・主任クラスの22%、一般社員クラスの23.7%と比べて倍以上の差が付いた。また、「コミュニケーションの減少」(29%)や「テレワークの増加」(21%)についても、他の層より多くの回答が集まり、チームをまとめる立場としての苦労がわかる。



以上の調査結果を見ると、企業が働き方を変化させ始めた初期の段階で、すでに多くのビジネスパーソンのワークスタイルは変化していたようだ。また、チーム内のポジションによって影響が異なることもわかる。新型コロナウイルス感染症拡大の影響は長期化が予測されており、企業には今後も日々変化する状況を捉えながら、最適な働き方を見出すことが求められるだろう。

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