株式会社ビズリーチは、2018年4月、自社が運営するOB／OG訪問サービスに登録する2019年卒業予定の大学生・大学院生845名を対象に、「OB／OG訪問をしたなかで、キャリアを選択するうえで会ってよかったと思う社会人の所属企業」についてアンケートを実施。このたび、結果を公表した。

なお本調査ではOB／OG訪問の手段として、大学のキャリアセンターや、OB／OG訪問サービス（同社サービス以外も含む）経由を対象にしている。

また調査方法は、対象者に対して3社の回答を求め、最も会ってよかったと思う社会人が所属する企業に2ポイント、残る2社に1ポイントずつ加点。対象の大学は、同社サービサイト内に専用サイトを開設している国内39大学（文理比：文系73％、理系27％）である。

※ビズリーチ・キャンパス調べ（https://br-campus.jp/）

【2019年卒業予定の大学生・大学院生に聞いた「会ってよかった社会人の所属企業」ランキング 1位〜10位】
1位：三井物産株式会社（168点）
2位：三菱商事株式会社（108点）
3位：住友商事株式会社（95点）
4位：伊藤忠商事株式会社（79点）
5位：リクルートグループ（73点）
6位：株式会社野村総合研究所（62点）
7位：東京海上日動火災保険株式会社（52点）
8位：株式会社博報堂（50点）
9位：株式会社電通（42点）
10位：三井不動産株式会社（40点）

上位4社は、就職人気ランキングでも上位を占める総合商社がランクインした。1位の三井物産に寄せられたコメントとしては、
「自分が将来何をしたいのか、ということについて、多面的にアドバイスをしてもらった」（東京外国語大学 文系）
「自分の考えの甘さや、今後どのように考えていけばよいかをアドバイスしてくださったので大変よかった」（一橋大学 文系）
など、企業や業務内容についてだけではなく、学生のキャリアに対しても真摯に向き合う社員の姿勢に、好印象を持たれていることがわかった。

また5位のリクルートグループでは、
「就活対策はもちろん、現在も相談に乗ってもらっている」（早稲田大学院 理系）
というコメントが寄せられ、一度の面会だけではなく、メンターのような役割を担い、継続的にキャリア形成を支援していることが、学生の信頼獲得につながっていることが伺えた。

8位の博報堂は、
「カルチャーや文化を、オフィスを案内されながらレクチャーしていただいた」（立教大学 文系）
といった社内の雰囲気を知れる機会があったことへの評価が見られた。

※ビズリーチ・キャンパス調べ（https://br-campus.jp/）

【同11位〜20位】
11位：アクセンチュア株式会社（39点）
12位：丸紅株式会社（38点）
13位：アビームコンサルティング株式会社（34点）
14位：独立行政法人国際協力機構（JICA）（29点）
15位：三井住友海上火災保険株式会社（28点）
16位：株式会社エヌ・ティ・ティ・データ（26点）
17位：ソニー株式会社（22点）
17位：日本アイ・ビー・エム株式会社（22点）
19位：三菱地所株式会社（20点）
20位：東海旅客鉄道株式会社（JR東海）（18点）

11位以下の企業では、転職経験のある社会人からのアドバイスに価値を感じる、という意見も見られた。

・アビームコンサルティング
「転職をされた方だったため、過去の業務と比較して、その企業ではどんな業務が特徴的かを的確に教えてくださった」（東京外国語大学 文系）

・エヌ・ティ・ティ・データ
「4社ほど経験し現在の会社に在籍されている方だったので、それぞれのキャリアを選択した理由を聞き参考になった」（九州大学大学院 理系）

・ソニー
「若手ではなくキャリアと経験を積んだベテランの話の方が聞く価値を感じた」（慶應義塾大学 文系）

現在の所属企業にかかわらず、社会人の転職経験やキャリア観などを、自身のキャリア形成の参考にする動きもあるようだ。

近年はインターネットサービスが普及し、学生が企業や働き方に関する情報を簡単に入手できる時代となった。一方で、多くの情報があふれ、信頼できる情報を取捨選択することが困難な側面もあり、社会人のリアルな声を求める傾向が見られる。2020年卒業予定の就職活動でも、引き続きこの傾向は続くことが予測される。