労働時間や健康に関する管理基準を明確化。厚労省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」の改訂版を発表

厚生労働省は2020年9月1日、「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を改定したことを発表した。2018年1月に副業解禁を策定して以降、今回が初めての改定となる。改訂版では、副業・兼業における「労働時間管理」および「健康管理」についてルールを明確化。労働者が健康を確保しながら安心して副業および兼業を行えるよう、本ガイドラインの周知を図るとしている。

「労働時間」や「健康」の管理を徹底させるねらい

副業や兼業を希望する労働者が年々増加傾向にある中で、労働時間や健康管理の基準を明確に示す必要性が高まっている。去る2017年に閣議決定された「働き方改革実行計画」においても、「副業・兼業」については、複数の事業所で働く者の保護や、副業・兼業の普及促進という観点から、労働時間管理および健康管理の在り方などについて検討を進める方針が示されていた。これを踏まえ、厚生労働省の労働政策審議会労働条件分科会および安全衛生分科会でも、同様の検討を行ってきたという。

改訂版ガイドラインでは、労働時間管理について、本業と副業・兼業の労働時間を通算して管理する条件を設定し、総労働時間が労働基準法の定めを超えないよう記されている。また、複数の仕事に従事する場合の健康管理について、企業側が健康診断やその他の方法で健康状態を把握し、管理することが明記された。さらに、労働者側の対応として、所属する企業のルールを遵守しつつ、適切な労働時間の中で副業および兼業を行う必要性についても言及している。

今回の改定により、副業や兼業を行う場合の労働時間管理や健康管理について、ルールがよりはっきりと明示された。企業が副業・兼業を取り入れる際は、同ガイドラインと照らし合わせ、企業側と労働者側がともに安心できる体制づくりを行ってみてはいかがだろうか。


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