コロナ禍でも好調な業界とは。むしろ営業活動が活発になった業界も
「ケーブルテレビ・インターネット回線」「電気・ガス」「運輸・配送」業界が活発化
2020年4月、帝国データバンクが実施した調査によると、新型コロナウイルス感染症拡大により、業績に「マイナスの影響がある」と答えた企業が80%にのぼったのに対し、「プラスの影響がある」と答えた企業も約2%と、わずかながら存在していた。
これを受け、レッドフォックスは「Cyzen」を利用している企業の行動データを分析。コロナ禍で業績を伸ばしていると推測される業界をデータから抽出した。
結果、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けながらも、「営業活動が盛ん」、「業績がプラス」になっている業界は、「ケーブルテレビ・インターネット回線」、「電気・ガス」、「運輸・配送」であることがわかった。テレワークの普及や自宅滞在時間の増加などが、業績向上の要因として考えられる。
テレワークにより需要が増えた「個人宅への訪問」で営業活動が活発に
営業活動が活発な業界に共通する特徴として、「個人宅への訪問」をおこなっていることが挙げられる。在宅勤務の普及、自宅滞在時間の増加などを受け、「消費者需要が増える」、「訪問営業で顧客にアプローチできる機会が増える」、「修理案件が発生する」、「光熱費の見直し・切り替えをする家庭が増える」といった状況になっているようだ。新型コロナウイルス感染症拡大が起因となった外出自粛により、新たな需要が生まれたとともに、潜在的なニーズを喚起することにも成功しているのだろう。
感染リスクを押さえながら社内での連携を取ることが、活発な営業活動を実現するカギ
新型コロナウイルス感染症拡大という環境下においても活発な営業活動をしている企業は、通常通りの活動はおこなっていない。業務を続けるため、従業員の安全と体調管理、感染リスク回避を十分に考えながら、従業員や本社スタッフ、マネージャーと連携をうまくとっている。
今回、調査に使用された「Cyzen」には、管理者がリアルタイムで各営業の現在地や行動データ、他スタッフの状況を、地図や数字で見ることができる機能が備わっている。そのため、管理者は出社せずにスタッフの状況を知ることができ、指示が効率的におこなえるとのことだ。また、現場スタッフはスマホさえあれば出社せずとも一連の業務ができ、仕事への意識が変わるといった効果があるという。そのほか、行動データをデジタル化することで、感染経路の特定や天災など、緊急時における社員の安否情報の共有などが容易にできるとしている。
人との接触や移動をともなう業務が発生する現場では、社内の安全確保が第一だ。そのためには、「社員の行動データ把握」と「部門間の連携」が鍵となるだろう。「アフターコロナ」を念頭に置き、柔軟な働き方の実現と正しい経営判断を両立できるよう、準備を進めていく必要がありそうだ。
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