With/Afterコロナでもテレワークは継続される見込み。従業員の本音とは
テレワーク環境下では「コミュニケーション量」と「ストレス」に相関性あり
新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として急速な導入が進むテレワークだが、その課題のひとつは「コミュニケーションの難しさ」だと言われており、クラウドワークスの社内調査でもその傾向が見られた。
まず、テレワークにおけるコミュニケーションとストレスの関係について調査すると、「コミュニケーションが減った」と回答した割合は55.2%と過半数を超えた。また、「テレワーク中にストレスを感じる」と回答した割合も49.1%と、ほぼ半数となった。
ストレスの理由を尋ねると、「雑談が減り一人で抱え込んでしまう」、「自身へのフィードバックを受ける機会が減り、客観視しづらい」など、コミュニケーション不足を起因とする声が多数あったという。これにより、メンバー間でのコミュニケーション不足はストレスに繋がりやすい傾向にあることがわかった。
一方、テレワークによる生産性については、「上がった」との回答が59.4%となった。この回答から、テレワーク中の生産性とコミュニケーション量には相関性がないと言えそうだ。
テレワーク生活で満足していないのは「設備面」
次に、自宅でのテレワーク満足度を聞いた。その結果、テレワークを行う場所については47.3%が、テレワーク生活そのものについては50.3%が「満足している」と回答しており、どちらもほぼ半数のメンバーが満足していることが判明した。同社では2019年から「フルフレックス・フルリモート制度」を導入しており、新型コロナによるリモート勤務導入でも移行がスムーズだったと推測できる。
同様に、「在宅ワークは集中できるか」という質問では、「はい」が84.8%「いいえ」が15.2%だった。この結果も、テレワークの満足度の高さと相関性があると見られる。
一方、在宅勤務中の環境整備の課題も明るみに出た。設備面についての調査結果を見ると、「満足していない」が31.5%と、「場所」や「生活」に比べてマイナスの割合が高い。ただし、フルリモート勤務制度を全社導入よりも一年前に試験導入していた部門では、他のメンバーに比べて満足度が高かった。従って、設備の整備にかけた時間が、満足度に関係すると窺える。
満足度の高いテレワークを導入するには「コミュニケーション不足」といった課題がある一方、設備整備などの導入準備期間を十分に設けることで、「生産性や集中力の向上」などのメリットを享受できるようだ。テレワークの標準化が進む「Withコロナ/Afterコロナ」の時代において、そのメリットを最大限生かせるよう、従業員一人ひとりの働きやすい環境を構築することが、企業には求められそうだ。
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