NTTが地域への「組織分散トライアル」を10月より開始。“サステナブルな事業運営”や“レジリエンス向上”を目指す

日本電信電話株式会社(以下、NTT)は2022年8月8日、「組織の地域分散のトライアル」を同年10月以降に実施すると発表した。本取り組みでは、群馬県高崎市と京都府京都市に分散拠点を設置予定だという。これにより同社は、地域分散における課題等を検証し、拠点分散の本格実施に向けた検討を進めたい考えだ。

総務や経営企画部門など、一部組織を地方へ分散

NTTグループは2021年9月より、「分散型ネットワーク社会に対応した新たな経営スタイル」を推進している。この中では、新型コロナウイルスとの共存の時代を見据えてさまざまな業務変革やDXを推進するとともに、IT環境の整備を進めることで、リモートワークを基本とする新たなワークスタイルへの変革を図っているという。それにより地域創生の促進やレジリエンスの向上、分散型社会への貢献等につなげていきたいとしている。

また、同社は変革に向けた具体的な取り組みのひとつとして「組織(本社・間接部門など)の地域への分散」を掲げ、検討や取り組みを進めてきた。そうした中で今回、企業のレジリエンス向上の観点から、群馬県高崎市および京都府京都市に分散拠点を設置することを決定したという。同時に、一部組織を対象として「組織の地域分散のトライアル」を実施する意向だ。トライアルの概要は以下の通り。


「組織の地域分散のトライアル」概要
●対象組織:経営企画部門、技術企画部門および総務部門(一部を除く)
●対象人員:約200名
●分散先拠点:群馬県高崎市、京都府京都市
●実施時期:2022年10月以降


同社は今回のトライアルを通じ、組織分散によるコミュニケーションや業務遂行などにおける課題・対策の検証を行い、拠点分散の本格実施に向けた検討を進めていく方針だ。

先行きが不透明な時代に柔軟に対応していくための方法として、“組織の拠点分散”がひとつの有効手段になると考えられる。企業のレジリエンス向上を課題視する企業では、デジタル化やテレワーク環境の整備を行い、業務の地域分散も視野に入れてみてはいかがだろうか。



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