リファラル採用成功のポイントとは。7割以上が勤務先に友人・知人の紹介経験なし
約4割が「リファラル採用や社員紹介制度がある」と回答
自社の社員に友人や知人を紹介してもらう採用手法「リファラル採用」。導入している企業はどの程度あるのだろうか。「勤務先にリファラル採用や社員紹介といった制度があるか」を尋ねると、「ある」と回答した人は38.9%だった。約4割の企業が、採用手法のひとつとしてリファラル採用を取り入れていることがわかる。
インセンティブ支給で活性化をはかる企業が約7割
リファラル採用について具体的な制度内容を聞くと、「自分が紹介した人が入社するとインセンティブがもらえる」が67%と最も多いことがわかった。一方、「紹介はできるが特別もらえるものはない」は29.5%。人材を紹介した従業員に対して、何かしらの特別報酬を支給することで、リファラル採用の活性化をはかっている様子がうかがえる。
実際に友人・知人を紹介した経験がある人は約3割にとどまる
次に、「これまでや現在の勤務先に、友人・知人を紹介したことがあるか」と聞くと、「ある」が26.4%、一方「ない」は73.6%となった。リファラル採用制度はあるものの、実際に自分の友人・知人を紹介した経験がある人は少数のようだ。
また、紹介したことがある人に理由を尋ねると、「勤務先の社風や条件に友人が合っていると思った」という声が最も多かった。反対に、紹介したことがない理由については、「自分の会社をあまりオススメできない」、「自分の会社に合いそうな友人がいない」、「知人の現在の仕事状況や転職活動状況を知らない」といった意見があがった。
紹介する際の懸念点は「おすすめできない」や「選考に落ちたら気まずい」
続いて、「仮に、友人や知人を勤務先に紹介する場合の懸念点は何か」と聞くと、紹介したことがない理由と同様に、「自分の会社をあまりオススメできない」が34%と最も多かった。次いで「選考で(友人・知人が)落ちたら気まずい」が32.6%、「自分の会社に合うのかが不安」が30.2%となり、いずれも3割を超えた。友人との関係性を懸念する声が目立つ結果となった。
勤務先の採用活動を「自分にも関係ある問題」ととらえている人はわずか3割
また、「勤務先の採用活動に興味があるか」という問いに対しては、「興味があり、貢献したい」が27.8%という結果だった。一方、「興味はあるが、自分が関わることではないと思う」が37.5%、「興味がない」が33.3%という結果に。合わせて約7割という多くの人が、勤務先の採用活動についてあくまでも「他人事」と考えている傾向が見て取れる。
半数以上が勤務先の採用状況を把握できていない
最後に、「勤務先の採用活動の状況が知れるサイトやツールはあるか」を尋ねた。その結果、「どこを見たら知れるか把握しており、見たこともある」が最も多く、37.2%だった。しかし、「採用活動の情報は社内でオープンにされていない」が28.5%、「どこかに情報はあると思うが、知らない」も22.2%にのぼり、半数を超える人が勤務先の採用活動状況を把握できていないことがわかる。
リファラル採用をより効果的に活用するためには、従業員が友人や知人に紹介したくなる職場環境を構築することが重要だ。また、紹介後も従業員と友人が良い関係性を継続できるフォロー体制や仕組みの整備、採用活動状況の積極的な発信が、リファラル採用成功の鍵となるだろう。
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