高まるCMOの存在価値。顧客体験を優先する先駆的なCMOは、他社より11%高い株主利益を創出

インターネットの普及によって人々の消費者の購買行動も変化し、マーケティングの重要性が拡大し、日本でもCMO(Chief Marketing Officer、最高マーケティング責任者)を設置する企業が増えてきている。アクセンチュアは2019年6月、日本を含む世界の大企業に所属する約1,000人のCMOおよび500人以上の最高経営責任者(CEO)を対象とした調査レポート「マーケティングの枠を超えて ―― ハイパーレリバントなCMOの台頭(Way Beyond Marketing — The Rise of The Hyper-Relevant CMO)」を発表した。以下は、本レポートを要約・抜粋したものである。


マーケティングが根本的/持続的なシフトを遂げる中、よりよい顧客体験(CX:カスタマーエクスペリエンス)の重要性が高まっているが、世界のCMOはこの動きをどう捉えているのだろう。


本レポートによれば、調査対象となったCMOの17%が、顧客体験を起点にした組織変革を主導していることが分かった。

こうした先駆的なCMOは、優れた顧客体験を実現するための組織間コラボレーションを促すことで、変わりゆく顧客ニーズにすばやく対応できる体制づくりに貢献しているようだ。




そうした先駆的なCMOの存在は、企業価値にどのような変化を与えるだろう。


調査結果によると、優れたCMOを擁する企業に投資すると、業界分布が同じ他の企業に投資した場合よりも、年間平均で最大11%高い利益を得られることが明らかになっている。




先駆的なCMOと他のCMOでは、かけるマーケティング予算にも違いがあるのだろうか。

「マーケティング予算をどの領域に、どのくらいの割合を充てているか」という質問への回答を見ると、イノベーションやCXに充てている予算の割合は、他のCMOと比較し大きく異なるわけではないようだ。

このことから、多くの予算を投下することが重要なのではなく、包括的かつ革新的な独自の方法を見出し取り組みを進めることで、より高い価値を創出できるということが分かる。




本調査ではCEOとCMOの大多数(90%)が「今後3年間でマーケティングの機能は根本的に変わるだろう」と答えているが、その上で、今後はCMOにどのような役割が求められると考えているのだろうか。


細分化した10種のスキルについて、「今後マーケティングにおいて重要な役割を果たすと思うか」と質問すると、先進的なCMOは、他のCMOに比べて、没入型体験のデザイナー、ストーリーテラー、グロースハッカー(企業成長の仕掛け人)、フューチャロロジスト(未来学者)といった役割やスキルがさらなる成長に必要だと考える割合が高い結果となった。


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