エグゼクティブはメールよりSMSを活用していた! 「ビジネスパーソンのオンラインコミュニケーションについての調査」から
株式会社ネオラボは2018年8月、『ビジネスパーソンの「生産性」に関する調査』と題し、全国の25~69歳の男女を対象にアンケート調査を実施した。(有効回答数は1,236)
15種類のオンラインコミュニケーションツール(企業が自社開発したツールを含む)を提示し、その中から「ビジネスで実際に使っているコミュニケーションツール」を挙げてもらった。すると結果は以下の通り。(上位5位まで記載)
1位:eメール(88.6%)
2位:LINE/facebook メッセンジャー(プライベートアカウント)(79.7%)
3位:SMS(ショートメッセージ)(68.9%)
4位:LINE/facebook メッセンジャー(ビジネスアカウント)(65.5%)
5位:skype(63.7%)
メジャーな「e メール」、「SMS」を除くと、「LINE/Facebookメッセンジャー(プライベートアカウント)」、「LINE/Facebook メッセンジャー(ビジネスアカウント)」、「Skype」と、音声・テキスト両方でのコミュニケーションができるツールの利用が多いようだ。
役職別に見ると、ほとんどの役職において「e メール」が利用率1位であるのに対し、「経営者」と「取締役/執行役員」では「Facebook メッセンジャー(プライベートアカウント)」が1位となった。トップマネジメント層におけるメッセージングツールの業務利用が進んでいることが伺える。
■次に、「ビジネスシーンで複数のツールを使うことで不便を感じることはありますか?」と尋ねると、不便を感じることが「頻繁にある」もしくは「たまにある」と回答した人が、合わせて51.7%と、半数を超えた。
「隔週1回程度は不便を感じる」人まで含むと、全体の8割超がビジネスシーンで複数のツールを使うことに対し何らかの不満を感じていることが分かった。
そこで、「具体的に複数のツールを使うことでどのような不便を感じますか?」と尋ねると、結果は以下の通り。(上位3位まで記載)
1位:それぞれのやり取りの結果情報を集めるのに行き来する必要がある(46.8%)
2位:情報が散在する(45.4%)
3位:操作が煩雑である(40.7%)
複数のツールを使うことで感じる不便さは、どれも生産性の低下につながると同時に、工数を増やしてしまうことで長時間労働を招く可能性もある。
■次に、「コミュニケーションツールの統合に興味はありますか?」と尋ねると、結果は以下の通り。
・とても興味がある(13.9%)
・興味がある(24.8%)
・まあまあ興味がある(29.6%)
・どちらでもない(19.1%)
・あまり興味がない(7.5%)
・興味がない(2.1%)
・全く興味がない(2.9%)
「とても興味がある」、「興味がある」、「まあまあ興味がある」と回答した人は、合わせて68.3%。全体の7割近くがコミュニケーションツールの統合に関心を抱いていることが分かった。
これを企業規模別に見ると、500〜999 人、3000〜4999 人の企業が顕著に高い結果となり、企業規模が大きくなるに従い、コミュニケーションツールへの課題感が大きいことが伺えた。
■最後に、「ご自身が使っている複数のコミュニケーションツールを統合するとした場合、1日あたり平均どれくらいの時間が効率化できると感じますか?」と尋ねると、結果は以下の通り。
・1〜10分未満(22.7%)
・10〜30分未満(42.1%)
・30〜60分未満(26.8%)
・60〜90分未満(6.0%)
・それ以上(2.5%)
コミュニケーションツールを統合することで 1 日あたりに効率化できる時間は、「10〜30 分程度」が約4割でトップ。
これを役職別に見ても、すべての属性で「10〜30分程度」効率化できるとの回答がトップであった。
仮にこの効率化を1ヶ月間継続すると(22営業日換算)、月あたり、およそ3時間40分~11時間の効率化が果たされることになる。
――こうした調査結果を受け、同社の技術開発グループ マーケティング室マネージャー・荒井結実氏は次のように述べている。
「あらゆる業務のベースとなる、人と人とのコミュニケーション。今回の調査結果から、複数のコミュニケーションツールを横断的に利用している実態、これに伴う業務生産性の向上への関心の高まりが伺える結果となりました。特に、ツールを統合することの効果として、おおよそ半数が「月あたり約 4〜11 時間の業務時間短縮」と回答していることから、業務生産性の改善に向けた意識の高まりと、業務環境の実態はまだまだ改善の余地があると思われます。
顕著だったのは、メッセージングツールの業務利用が進んでいること。特にプライベートの「LINE/Facebook メッセンジャー」を、トップマネジメントほど積極的に業務利用していることでした。eメールが中心だったゼロ年代のコミュニケーションスタイルは、2020年を目前とした現在大きく変容し、ユーザーは高い利便性を獲得しているようです。一方で、リスクへの認識のも高まりつつあります。」
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