コロナ禍のリファラル採用の活用について。紹介者の社員に対する評価方法や、紹介率を上げるために必要なことを探る
約4割の企業がリファラル採用を活用
新型コロナウイルス感染症拡大下において、社員を通じて採用候補人材にリアルな情報伝達を行い、ミスマッチを防ぐことが期待される「リファラル採用」の活用は進んでいるのだろうか。
はじめに、人事・経営者に対し「コロナ禍の採用に、リファラル採用を活用しているか」を尋ねた。すると、「活用している」が19.7%、「検討している」が21.3%となり、合わせて41%がリファラル採用の活用・検討を進めていることが判明した。
リファラル採用の取り組みに対する評価は「人事評価制度への組み込み」や「報酬金」など
続いて、「リファラル採用に取り組むリクルーター(紹介する社員)に対する評価方法」を尋ねた。その結果、「インセンティブを渡す」が42.9%で最も多く、次いで「人事評価制度に入れる」が32.5%、「マネジメント要件に入れる」が24.7%と続いた。「人材の採用」は企業成長の鍵を握るともいえるため、採用への関わりを評価する企業は多いようだ。
「知人や友人に紹介経験を持つ」という人は約3割にとどまる
では、リファラル採用を推進するためには、どのような対策が必要なのだろうか。
まず、リファラル採用制度のある会社の従業員に対して、「実際に自分の会社を知人・友人に紹介した経験があるか」を尋ねると、「紹介経験がある」という人は合計で29.2%にとどまった。人数別にみると、「1人」が14.6%、「2~4人」が12.6%、「5人以上」が2%となった。
半数の人は「知人・友人に自社で働く魅力を伝えること」が苦手と回答
続いて、「知人・友人に自社の魅力を伝えることが得意か」と尋ねると、「得意」は14.6%、「少し得意」は35.2%となり、“相手に自社の魅力を伝えること”が得意だと感じている人は約5割に。対して、「少し苦手」が23.8%、「苦手」が26%となり、苦手だと感じている人もおよそ5割いることがわかった。
自社の魅力を伝えるために必要な情報は「人事制度・キャリアパス」や「周りの社員の入社理由・やりがい」
また、「知人・友人へ自社で働く魅力を伝える上で知りたい情報」を尋ねた。すると「人事制度やキャリアパスに関する情報」が38%で最も多く、以下「周りの社員の入社理由ややりがいを聞く機会」が34.6%、「会社の経営や事業に関する情報」が29.6%などと続いた。リクルーターからは、「社内制度」や「働く人の声」を知る機会が求められていることがうかがえる。
紹介する上で「フォローが面倒」や「気まずさ」など手間や不安がハードルに
最後に、「実際に紹介する上でのハードル」を尋ねた。その結果、最も多かったのは「紹介したいと思う友人がいない」の32.2%に。以下、「紹介したあとフォローすることが面倒」が28.5%、「友人が落ちたら気まずい」が26%、「採用の責任を負いたくない」が21.2%などと続いた。リファラル採用を増やすためには、紹介する従業員の「手間」や「不安」を減らす工夫が必要のようだ。
昨今のデジタル社会の進展により口コミなどの情報が溢れているが、社員が採用候補者にリアルな声を伝えられる「リファラル採用」は、採用戦略として重要だといえるだろう。リファラル採用の機会や動機を高めるための施策が、今後はより求められそうだ。
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