厚生労働省、「まん延防止等重点措置」対象地域における雇用調整助成金の助成率を引き上げへ

厚生労働省(以下、厚労省)は2021年5月12日、まん延防止等重点措置の対象地域における雇用調整助成金の特例について、6月末まで助成率を引き上げると発表した。これにより、対象区域において営業時間の短縮等に協力する事業主の雇用の安定を図る構えだ。

まん延防止重点措置対象地域拡大にともない、5月以降も支援を継続

厚労省では、これまでも新型コロナウイルス感染症拡大にともなう雇用維持措置として、雇用調整助成金の特例措置を講じてきた。今回の発表によると、まん延防止等重点措置の対象区域において、6月30日までの期間に都道府県知事の要請等を受け、営業時間の短縮等に協力する飲食店等の事業主について、助成率の引き上げを行うという。

引き上げ後の助成率は、判定基礎期間の初日が2021年4月30日以前の場合、大企業を対象として最大10分の10(日額上限額15,000円)に。また、判定基礎期間の初日が2021年5月1日以降の場合は、大企業および中小企業を対象に最大10分の10とし、日額上限額はこれまでの13,500円から15,000円に変更することが決定した。詳細は以下の通り。




なお、助成対象となる休業は、対象地域での都道府県知事の要請を受け、「営業時間の短縮」、「収容率・人数上限の制限」、「飲食物の提供又はカラオケ設備利用の自粛」等により、労働者の休業等を行った場合だ。また、「施設において催物(イベント等)を開催した、または予定するもできなくなった事業主」に雇用される労働者の休業等も含まれる。

特例の対象区域および期間は以下となる(2021年5月12日時点)。




いまだ収束の兆しが見えない新型コロナの感染拡大により、規模に関わらず多くの事業主が苦しい立場に置かれている。事業と雇用維持のために、刻々と変化する感染状況と支援策に今後も注目していきたい。


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