22年卒学生の就職活動状況。4割の学生が建て前で「御社が第一志望」と言った経験あり
2021年1月時点で「内定を獲得」した学生は約1割
新型コロナウイルス感染症拡大の影響が新卒採用にも影を落とす中、22年卒予定者の就職活動はどのような状況なのだろうか。
はじめに、「2021年1月時点の就活状況」について尋ねると、「すでに本選考にエントリー済」という学生の合計は全体の62.6%にのぼった。その中で「選考に進んでいる企業がある」と「最終選考まで進んでいる企業がある」を合わせると41.3%という結果に。また、「内定を獲得し承諾をした」は3.8%、「承諾前だが内定を得た」は9.3%となっており、全体のおよそ1割の学生がすでに企業からの内定を得ている状況が明らかとなった。
学生は本音と建て前を使い分けている
続いて、「第一志望でないのに『第一志望』と言った経験があるか」を尋ねると、41.1%が「経験がある」と答えた。企業側は、選考の中で学生の本音を見抜き、本当の志望度を見極めることが必要といえるだろう。
「興味のない企業の選考」を受けた経験は?
また、「興味のない企業の選考を受けた経験はあるか」を尋ねたところ、「ある」としたのは68%で、約7割にのぼった。コロナ禍での就職活動に対する、学生の不安が伺える結果となった。
キャリア選択で重視するのは「共感」、「貢献」、「安定」
最後に、「キャリア選択で最も重視していること」について尋ねた。すると、最も多かったのは「理念やビジョンに共感できる」で11.9%に。以下、1割を超えた回答は「顧客や企業への貢献実感が高い仕事が出来る」(10.8%)、「業界/企業の財務的な安定性が高い」(10.7%)、「福利厚生が整っている」(10.4%)の3項目となった。22卒学生のキャリア選択に重要な影響を与えるのは、精神的な満足感を得られる「共感」や「貢献」と、コロナ禍での「安定」であることがわかった。
コロナ禍での就職活動を強いられている学生たちは、より保守的で堅実な思考のもと、活動を実施しているようだ。消極的な理由から選考に臨む学生がいたとしても、説明会や面接などの一つ一つの過程で自社の魅力を伝えて意識変化を促せるよう、さまざまな工夫を行う姿勢が企業にも求められそうだ。
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