約半数の経営者が、計画の「変更・修正」を求められる。コロナショックの影響
「具体的な計画」を実行している経営者は約7割
経営者としての目標を立て、計画的に進めている経営者はどの程度いるのだろうか。はじめに、経営者としての目標達成に向けて、「具体的な行動やスケジュールに落とし込んでいるか」を尋ねた。すると、「はい」が69%という結果に。およそ7割の経営者が、目標達成に向けて具体的な計画を持って取り組んでいることがわかった。
約半数の経営者が、数年先を見据えた目標計画を立案
次に、経営者としての目標に対して、「どのくらいの期間まで計画を持っているか」を聞いた。最も多かったのは「3年~5年未満」の27%で、「1年~3年未満」が23%、「5~10年未満」が16%と続いた。数年先までの短期的・中期的な計画を持っている経営者が半数を占めることがわかる。一方、「期間を定めていない」との回答が14%と、目標達成までの期間を設定していない経営者も1割以上いることが判明した。
3割超の経営者が、「年に1回程度」の頻度で目標の進捗を確認
続いて、経営者としての目標の「進捗を確認する頻度」を尋ねた。すると、「年に1回程度」との回答が35%と最多の結果に。次いで、「2~3ヶ月に1回程度」が20%、「月1回程度」が16%となった。年末年始や期末期初といったタイミングで振り返りや確認を行う経営者が多いと予想される。
コロナショックにより、半数以上が「目標や計画の変更・修正」が発生
次に、新型コロナウイルスによる経営者の目標の影響について調査した。「コロナショックによる、経営者としての目標または目標達成のための計画の変更や修正の有無」を尋ねると、経営者としての目標は「大きく変更・修正が生じた」が17%、「少しの変更・修正が生じた」が23%と、変更や修正が生じた経営者は合わせて4割を占めた。
また、目標達成のための計画についての回答では、「大きく変更・修正が生じた」が21%、「少しの変更・修正が生じた」が27%と、変更や修正が生じた経営者は5割弱におよぶ。予期していなかった事態に、目標自体や計画の見直しが必要となった経営者は4~5割いることが明らかとなった。
約6割以上の企業で、目標や計画の変更・修正が具体的に進まず
続いて、「経営者としての目標」、「目標達成のための計画」のいずれかに変更や修正が生じたと回答した経営者に、「新たな目標達成のための計画が、どの程度明確に描けているか」を尋ねた。その結果、「先が見通せず具体的な計画を立てられない」が最も多く35.4%、「スケジュールの見直しをしたが具体的なプロセス・行動まで落とし込んでいない」が29.2%と、合わせて約6割以上が明確な計画を立てられずにいることが判明した。
コロナショックで、経営の判断・決断が慎重になった経営者は約3割
最後に、「コロナショックによる、経営判断または決断への影響」を尋ねると、「判断・決断が慎重になった」との回答が28%と最も多かった。また、「これまでの基準で判断・決断ができなくなった(基準がわからなくなった)」との回答が16%と、今までにない事態に直面し、自らの判断基準が揺らいだ経営者もいると考えられる。
コロナショックを受け、目標に対する変更・修正を余儀なくされた経営者も多い。目標を見失わないためには、変化に対する柔軟性や俊敏性を持ちつつ、立ち返るべき基盤を固めておくことが重要になるだろう。
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