経産省が新型コロナウイルス対策の支援制度のデータをオープン化。一元的な検索を可能に

内閣官房情報通信技術総合戦略室(IT総合戦略室)と総務省、経済産業省は2020年3月、新型コロナウイルス感染症対策として提供されている事業者向け支援制度情報を、一元的に検索できるサービスの提供を開始。事業者に対し、活用できる必要な制度情報が届くことで、制度本来の目的を達成するための取り組みとなっている。

支援制度を最大限に活用した事業者の環境整備が目標

新型コロナウイルス感染拡大の影響による経済悪化を懸念し、政府は経済対策を緊急に進めている。各府省だけでなく、各都道府県や市町村においても、事業者を対象とした支援制度を各種用意している。これらの活用を通じて「事業の流れや日常を取り戻す」といった制度本来の目的を達成するためには、必要な制度情報を分かりやすく、見つけやすい形で利用者に発信することが重要になるという。


これを受け、内閣官房情報通信技術総合戦略室および総務省、経済産業省は、各府省が提供する支援制度情報のデータをオープン化した。利用者視点で標準化したデータを、国や地方公共団体などの組織の枠を超えて一ヵ所に集約し、一元的に情報が入手できるシステムを構築。システム内に現在登録されているのは、政府で集約した支援制度が中心となっているが、情報収集体制が整い次第、地方公共団体による制度情報についてもオープンデータ化を進め、順次登録を行う方針だ。

活用できる支援制度の検索が可能に

同時に、各事業者が必要な支援制度を知るための「検索システム」の提供も開始。これには、現在中小企業庁において開発中にある、中小企業向け補助金・支援サイト「ミラサポplus」の制度ナビを、2020年3月23日より一部先行してオープン化し、活用している。新型コロナウイルス感染症関連の制度を検索すると、「時間外労働等改善助成金(テレワークコース)」「テレワーク相談センター」などの情報閲覧が可能だ。


また、個人向けの支援制度検索サービスや民間支援情報ナビのデータと統合した検索サービスに関してもCivicTech団体などと共に検討中とのこと。



活用されてこそ、本来の目的を果たすともいえる支援制度。日本企業が安定的に事業を継続できる環境やシステムの構築は、このパンデミックを乗り越えるためにも重要な取り組みとなるだろう。

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