【調査レポート】報告書・申請書を「紙で保管・管理」している企業は約6割いることが判明!
今回は、「経営層」を対象に、ペーパーレス化の実態調査を実施しました。気になるアンケート結果をご覧ください。
書類はパソコンで作成。しかし「印刷して提出」が34%存在
まず最初に、営業報告書や各種申請書類など、「社内での報告・申請はどのように作成して提出していることが多いか」を質問しました。
その結果、「エクセルやワードを使用して書類作成、印刷して提出」(34%)がトップを占め、以降、「エクセルやワードを使用して書類作成、データで提出」(26%)、「指定用紙に手書きして提出」(22%)、「社内システム等へ入力して、提出」(14%)が続きました。
「指定用紙に手書きして提出」が22%存在しているだけでなく、パソコンで作成した書類をわざわざ印刷して提出する企業が最多の34%を占めたことも驚きです。
ペーパーレス化への道のりは、まだまだ遠い印象があるようです。
報告書、申請書を「紙で保管・管理」が6割を占める
続いて、「報告書、申請書の保管・管理はどのように運用されているか」を質問し、複数選択で回答してもらいました。その結果、「紙で保管・管理」(62%)がトップを占め、以降「pdf化してデータ保管・管理」(50%)、「社内の報告、申請システムへ入力し、保管・管理」(31%)と続きました。
情報のデータ化は進んでいるものの、原本である「紙」の保管は、なかなか進んでいないようです。
現在の運用について、半数が「必要性を感じていて、改善したい」と回答
現在の運用について、改善の必要性と可能性について質問してみました。その結果、「必要性を感じていて、改善したい」(50%)がトップを占めました。以降、「必要性を感じているが、改善は難しいと思う」(28%)、「改善の必要性は感じていない」(14%)、「必要性を感じていて、改善したいが具体的な方法が分からない」(9%)と続きます。
必要性を感じている人が8割近く存在するのに、なぜペーパーレス化は進まないのでしょうか?
何が障壁になりそうなのか、フリーコメントを集めてみました。
いくつか抜粋してご紹介します。
【コスト・インフラの整備】
- 費用(病院・福祉・介護/10~49名)
- 全員PC1台保有の環境がない(病院・福祉・介護/10~49名)
- 電子化向けにIPADなど準備したいが費用がかかる(病院・福祉・介護/10~49名)
- 全員がパソコンをもっていないこと。(病院・福祉・介護/10~49名)
- PC端末が足りない。(運輸/10~49名)
- 業務フロー等(建設・建築/10~49名)
- モバイル端末の充実等のインフラ整備。(建設・建築/100~299名)
- 社内(執務室)での無線環境の構築やモニター画面での資料等閲覧の習慣化、プロジェクターや大型モニタ設置のコストなど・・・(小売・卸売・商社/300~499名)
【ユーザーの意識】
- 部署間の方向性の違いをまとめること(不動産/500~999名)
- 電子情報の管理(検索)ユーザーの意識変容(製造/300~499名)
- なんでも紙、しかもエクセルで作るという文化そのものがもうアナログ(建設・建築/100~299名)
- ペーパーレス化のメリットがわかりにくい(建設・建築/100~299名)
- 各種申請、交通費精算等、未だ持って手書き申請する者が多い。まるで昭和60年代の感覚。変化を嫌う傾向があり、新しいワークフロー等に抵抗感。この暗黙の常識が現在では非常識ということを理解させないと、先に進まない。(建設・建築/10~49名)
- 書類で閲覧する文化を変えることが難しい。(建設・建築/10~49名)
- 目で確認できないことへの不安感。(病院・福祉・介護/10~49名)
- 紙でないと読めないとか、念のために紙資料を残すという思想を持っている人が少なからずいる(建設・建築/10~49名)
- 社内の高齢者の電子媒体アレルギー(製造/1~9名)
- 長年、紙文化で業務が進められているため、ペーパーレス化することに抵抗感がある人が多い。(不動産/1~9名)
【紙のほうが良いという意見も】
- ペイパーレスは世の中の流れなんですが紙ものとして残して置くって事はセキュリティ対策としてもある程度は必要悪と考えて、おります。(建設・建築/100~299名)
- 紙に対する信頼がある。ペーパーレス化したときに、全員が閲覧できない、制限がある。(建設・建築/10~49名)
- 完全なペーパーレスは従業員の年齢差があるため、無理だと思います。管理システムを導入しても年配の方が”システム”を学ぶのに時間がかかるので、そのトレーニング時間のコストを考えた場合、完全ペーパーレスにはまだ10年はかかるのではないでしょうか。(建設・建築/10~49名)
- 紙の方が見やすい。(IT・広告・マスコミ/1~9名)
- 弊社の業務に型紙を必要とする事もあり、完全にペーパーレスにする事は不可能。それ以外の書類はデータ化する事が可能ではあるが、取引先が必ずしもデータ納品対応していないのがネックか。(製造/1~9名)
- とっさにメモをとる、などのアクションが発生することが多い。かつ、電子データとして管理した際の、サーチャビリティの担保が困難(ファイル名の付け方、など)(コンサル・会計・法務関連/1~9名)
【調査概要】 アンケート名称:ペーパーレス化に関するアンケート
調査主体:株式会社ビズオーシャン
調査期間:2019年8月27日~9月10日
調査媒体:アンケートメディア 経営PRO-Q
調査対象:企業の経営者
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