私たちが普段多く利用するお店では、モノ以上に“どのような高い満足度”が得られるのか？といったコト消費を期待する人も多い。そこで公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会は2018年11〜12月、JCSI（日本版顧客満足度指数）第6回調査を実施し、「家電量販店」、「ドラッグストア」、「近郊鉄道」、「フィットネスクラブ」、「プロ野球観戦」の5業種における顧客満足度を発表した。（回答者数：20,187人）

「家電量販店」の顧客満足上位3位企業・ブランド

※公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会調べ

（※ランキング対象：エディオン、ケーズデンキ、ジョーシン、ビックカメラ、ヤマダ電機、ヨドバシカメラの計6企業・ブランド）

1位の「ヨドバシカメラ」は2015年度～2016年度にかけてスコアをやや下げたものの、その後は再び上昇。2位の「ケーズデンキ」は、2014年度以降71点台から74点台でスコアを上下動させている。3位の「ビックカメラ」は、2014年度以降、緩やかながら上昇傾向という結果となった。なお、家電量販店業種は2014年度～2017年度にかけて大幅に上昇し、2018年度も緩やかに上昇している。

「ドラッグストア」の顧客満足上位3位企業・ブランド

※公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会調べ

（※ランキング対象：welcia、カワチ薬品、CREATE、ココカラファイン、サンドラッグ、スギ薬局、SEIMS、ツルハドラッグ、ディスカウントドラッグコスモス、マツモトキヨシの計10企業・ブランド）

1位は「ディスカウントドラッグコスモス」。同社は2014年度以降スコアが上昇を続けている。2位の「CREATE」は2016年度～2017年度にかけ横ばいとなったが、概ね上昇傾向にある。3位の「サンドラッグ」は、2016年度～2017年度にかけてスコアが低下したが、2018年度に再び上昇した。ドラッグストア業界のここ5年の経年変化を見ると、年度によって上下動はあるものの、全体としては上昇傾向にあり、全業種平均（2017年度まで）と同程度である。

「近郊鉄道」の顧客満足上位3位企業・ブランド

※公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会調べ

（※ランキング対象：Osaka Metro、小田急電鉄、近畿日本鉄道、京王電鉄、京成電鉄、京阪電車、京浜急行電鉄、相模鉄道、JR九州、JR東海、JR西日本、JR東日本、西武鉄道、東急電鉄、東京メトロ、東武鉄道、都営地下鉄、名古屋市営地下鉄、名古屋鉄道、南海電鉄、西日本鉄道、阪急電鉄、阪神電車の計23企業・ブランド）

1位の「阪急電鉄」は、2014年度以降、76点台から79点台の高いスコアを維持している。2位の「京阪電車」は72点台から73点台で安定。3位の「京浜急行電鉄」は69点台から72点台でスコアを上下動させている。近郊鉄道業種においては2016年度以降、年度ごとに多少のスコアの上下はあるものの、大幅な変動は見られない。

「フィットネスクラブ」の顧客満足上位3位企業・ブランド

※公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会調べ

（※ランキング対象：カーブス、コナミスポーツ、セントラルスポーツ、ティップネス、ルネサンスの計5企業・ブランド）

1位の「カーブス」は、2015年度をピークにスコアを下げていたが、2018年度は再び上昇した。2位の「ルネサンス」は、2017年度まで上昇傾向だったが、2018年度はスコアが低下した。3位の「コナミスポーツ」は2016年度に一度70点近くまで上昇したが、2014年度以降、概ね65点台から67点台でスコアが推移している。フィットネスクラブ業界のここ5年の経年変化を見ると、年度ごとに多少スコアの上下はあるものの、大幅な変動は見られなかった。

「プロ野球観戦」の顧客満足上位3位企業・ブランド【特別調査】

※公益財団法人日本生産性本部 サービス産業生産性協議会調べ

1位は「広島東洋カープ」で、2位以下に対し、4点以上の大きな差をつけた。（なお、全12球団で調査をしたのは2018年度が初だったため、近年の傾向は掴めていない）

顧客満足度スコアを５業種間で比較すると、「プロ野球観戦」、「ドラッグストア」、「家電量販店」のスコアが高くなっており、続いて、「フィットネスクラブ」、「近郊鉄道」の順になっている。この結果から各業種だけでなく、他の業種でも顧客満足度を高めるために何を、どのようにできるのか、について再考してみるのも良いきっかけかもしれない。