AIツールは約3割が導入済み、今後の利用は「マーケティング」に期待

AIの技術や機械学習は、日々進化しています。AIのツールやソフトを導入し、人とAIのコラボレーションによって業務を改善することも行われるようになりました。このAIのツールやソフトは、実際にどの程度、どのような職務領域で利用されているのでしょうか? また、今後はどのような領域で活用されていくのでしょうか? PRO-Qユーザーの皆様のAIツールの利用状況、および今後の活用法について、2018年9月25日~11月1日まで、アンケートで調査しました。


AIツールを利用しているのは約3割、非メーカーがやや積極的


最初に、AIツールを業務に利用しているのかどうかを見てみましょう。『業務において何かの形でAIを活用したツール・ソフトを利用していますか?』という質問に対して、「はい」は全体で約3割の26%でした。AIツールを利用している企業は未だ少数派であることがわかります。ただし、メーカーと非メーカーのそれぞれを見てみると、「はい」は、メーカーが21%であるのに対し、非メーカーは28%となります。AIツールの活用については、メーカーより非メーカーの方がやや積極的であることがうかがえます。



AIツールを利用する目的はメーカーと非メーカーで大きく異なる


次に、AIツールを利用する目的を見てみましょう。上記設問で「AIツールを利用している」と答えた方に、『どの職務領域で利用していますか?』と質問し、選択肢から当てはまる項目を複数選んでもらいました。回答全体では、トップは「営業系」(35%)、続いて「経理系」(29%)、「情報システム系」(29%)などとなります。しかし、これをメーカーと非メーカーのそれぞれで見てみると、回答の傾向は大きく変わります。メーカーは、トップは「人事・総務系」(67%)および「経営企画・事業企画系」(67%)となり、「営業系」「マーケティング系」はいずれも0%です。それに対して非メーカーでは、トップは「営業系」(43%)、続いて「マーケティング系」(29%)などとなり、メーカーで多数となった「人事・総務系」と「経営企画・事業企画系」はむしろ少数となっています。AIツールの活用法は、メーカーと非メーカーとで大きく異なることがわかります。



今後、AIツールを積極的に活用したいのは「マーケティング系」


AIツールが活用される目的は、今後はどのようなものとなるのでしょうか? 『今後、積極的に活用されたいと思われる職務領域は何だと思いますか?』の質問に、当てはまる項目を複数選んでもらいました。トップは、他を大きく引き離して「マーケティング系」(63%)、続いて「営業系」(35%)、「人事・総務系」(33%)、「情報システム系」(33%)などとなりました。全体におけるこの傾向は、メーカーと非メーカーとで大きくは変わりません。




本アンケートでは『AIのビジネス活用について今後展望や自社での活用など自由にお書きください』として、自由にご回答いただきました。寄せられた生の声を抜粋してご紹介します。


【積極的に活用していきたい】

  • 何らか決断しなければならない場面での選択肢を増やす意味で、AIを活用していきたいです。(従業員数:1000名以上、メーカー)
  • RPAなど従来の情報化の延長線上で進められる領域と、創造性を発揮してもらいたい領域がある。特に後者としてどのようなことができるかが関心事(従業員数:1000名以上、メーカー)
  • 人材サービスを運営しているため、業務精度を高めるためにAIを活用していく。(従業員数:300~1000名未満、サービス)
  • 人材不足を補い小規模企業の弱点を補完するツールとして活用。(従業員数:300名未満、商社・流通)


【慎重に検討したい】

  • まだまだこれからの分野なので、慎重に検討したい。最終的には事務作業は全部AIに任せたい。(従業員数:300名未満、サービス)
  • AI=システム化と言う漠然としたイメージしかなく、今後の世の中の動きを注視していきたい。(従業員数:300名未満、メーカー)


【その他】

  • AIを扱える人材の育成が急務。(従業員数:1000名以上、メーカー)
  • 人事総務が前近代的な業務のまま。まったく、改善しようとしなく、無駄に忙しがっている。(従業員数:1000名以上、マスコミ・コンサル)


【調査概要】 アンケート名称:「オフィスでのAI利用」の実態調査
調査主体:PRO-Q編集部(ProFuture株式会社)
調査期間:2018年9月25日~11月1日
調査媒体:アンケートメディア 経営PRO-Q

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