2017年度の国内AIビジネス市場規模は2,568億円~「企業のAI導入実態調査」より~

MM総研は2018年9月、ビジネスにAI技術を導入済または検討している国内企業を対象に、AI(人工知能)技術のビジネス活用状況について調査を実施、結果を公表した。回答件数は、予備調査が20,936サンプル、本調査では1,680サンプルとなっている。

国内AIビジネス市場は2017年度に2,568億円の規模となり、2018年度には2,736億円と前年比6.5%増加する見通しだ。その後も年平均成長率7.6%で拡大を続け、2022年度には3,437億円に達すると予測される。



※MM総研調べ


予備調査も含めた回答企業全体(20,936社)のうち、2018年9月時点でAI技術をビジネスに導入している企業は921社で4.4%。2017年6月時点の1.8%と比べ、2.6ポイント増加した。

また、導入を検討している企業は20.1%で、こちらも前回調査より2.2ポイント増加となっており、人工知能ビジネス市場は着実に増加している。



※MM総研調べ


AI技術の業種別導入率を見ると、特に進んでいるのが「金融」(12.2%)と「情報通信」(10.0%)であった。以降、「エネルギーインフラ」6.0%、「製造業」5.8%、「サービス業」5.0%と続いている。



※MM総研調べ


AI技術の業種別導入率を見ると、「金融」が12.2%、「情報通信」が10.0%と、この2業種が先行していた。次いで、「エネルギーインフラ」6.0%、「製造業」5.8%、「サービス業」5.0%であった。

AIソリューションを活用または活用を検討している企業513社に、「最も利用している」または「最も利用したい」AIソリューションを聞いている。結果は下記の通り。



※MM総研調べ


「需要予測や予兆分析などのデータ分析サービス」が13.8%で最も多かった。データ分析という人工知能の利用方法として最もスタンダードなニーズが色濃く出た結果と考えられる。

3位は「機械や部品の故障予測サービス」(8.4%)で、回答した企業を業種別で見ると、製造業の回答が最多であった。4位の「行動データからリスクを算出して個人に最適な料率やプランを推薦するサービス」(7.0%)も業種別で見たところ、エネルギーインフラの回答が最も多く、活用や検討が進んでいるとみられる。

AI技術を導入している企業323社に、最も利用頻度の高いAIシステムの導入効果の評価を聞いている。「想定以上」と「想定通り」を合わせて効果があったのは64.7%と、6割以上にのぼった。



※MM総研調べ


導入が成功した理由としては、「AI導入時の目的が明確だったため」、「データサイエンティストなどの適切な人材、もしくはパートナーがいたため」と回答した企業が多かった。

いっぽう、「想定したほどの効果はなかった」と「効果は全くなかった」を合わせると22.0%で、「導入効果がなかった」とする企業は、2割程度であった。

導入がうまくいかなかった理由としては、「保守・運用コストが想定以上に膨らんでいるため」、「導入する現場の担当者とデータサイエンティストの連携が上手くできていなかったため」と回答した企業が多かった。

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