理想のボスは稲盛和夫氏。現役ボスの悩みは「孤独」と「責任の重さ」。「ボス(上司)の理想と現実に関する意識調査」より

転職・キャリア支援サービスを展開する経営者JPは、エグゼクティブの男女(課長職以上・個人事業主含む)を対象に、「ボス(上司)の理想と現実に関する意識調査」を実施した。アンケートは、10月16日の「ボスの日」に合わせ2018年9月〜10月にかけてインターネットで行われ、有効回答数は94名となっている。

ボス(上司のこと。本項では、以降もボスで表記する)が尊敬するボス像とは、どのようなものだろうか。『これまでの人生で、あなたが最も尊敬しているボスとその理由は?』と質問している。多かった回答4つとその理由を紹介する。

・過去一緒に働いた社長、上司
<理由>「オンとオフの切り分け」、「合理的な判断ができる ・コミュニケーション能力が長けている」、「社内外問わず信頼関係を築いていた」、「社員を公平にみる」、「ブレない」、「メンバーの特性をもったマネジメント」、「厳しい状況でも人間的に素晴らしかった」など

・稲盛和夫氏(京セラ創業者・名誉会長)
<理由>「人を大切にし、公正である・アメーバ経営など企業を成長させている」、「行動力が素晴らしい・彼の指南を受けた経営者など社内外問わず人を育てた」など

・江副浩正氏(リクルート創業者) <理由>「人を動かす力・日本に新たなビジネスモデルを作りあげた」、「実現に向けて突き進む力がある」など

・松下幸之助氏(パナソニック創立者) <理由>「先見の明が長けている」、「商いに対する姿勢」、「起業の根本となる考えを教えていただいた」など

ボスの現在について、『自身のリーダーシップスタイルについて』という問いで、その他を含む5スタイルから選んでもらった。割合は下記の通り。多かった順に紹介する。

1:変革者型……39.4%
(組織の方向性を示し、大胆に組織改編を行ない、競争や学習を促すことで組織変革する)

2:調整者型……31.9%
(強調や一体感を促すことで組織を牽引)

3:支援者型……17.0%
(個人を支援してメンバーの能力を引き出す)

4:トップダウン型……7.4%
(中央集権的に権力で組織を率いる)

5:それ以外……4.3%

また、役職別に各スタイルの割合を見ると、経営者は「トップダウン型」が14.3%と突出して多かった。中央集権的に組織を動かす意識が高いことがうかがえる。部長クラスと幹部・役員クラスは「変革者型」が多く、組織の変革に対する危機意識が現れていると考えられる。また、課長クラスでは「調整型」が最多だった。これは個人を支援してメンバーの能力を引き出すスタイルであり、自分がされてこなかった事をしてあげたい、という考えがあると見られる。

・経営者
<変革者型33.3%><調整型28.6%><支援者型23.8%><トップダウン型14.3%>

・幹部・役員クラス
<変革者型47.8%><調整型30.4%><支援者型8.7%><トップダウン型8.7%>

・部長クラス
<変革者型46.2%><調整型38.5%><支援者型7.7%><トップダウン型3.8%>

・課長クラス
<変革者型28.6%><調整型35.7%><支援者型28.6%><トップダウン型7.1%>

ボスに必要な要素とはなにかを9つの選択肢から複数回答してもらっている。下記に上位3項目まで紹介する。

1:ビジョン、ミッションを持つ(83.0%)
2:信頼関係の構築(57.4%)
3:傾聴する力(51.1%)

いずれも、支援型リーダーの特徴であり、今後のリーダーシップスタイルが支援者型にシフトしていく傾向がうかがえる結果となった。 上記設問と同じ9つの選択肢から、自身に焦点をあてて自らが強化したい力も選んでもらっている。ここでも上位3項目を紹介する。必要な要素で最も回答が多かった「ビジョン、ミッションを持つ」が、2番目に多かった。これにより、ビジョン、ミッションについて重要だと考えていながらも、実践できていないと感じているボスが多いことが分かる。

1:学び続けること(56.4%)
2:ビジョン、ミッションを持つ(37.2%)
3:組織の統率力(37.2%)

本アンケートの他の質問から、興味深い回答の寄せられた項目を列記する。自身のボスとしての在り方や、今後の理想について参考にしていただきたい。

■『自身の描くボス像とその理由』(寄せられた意見から抽出)
・ボスらしくないボス
「上司というより兄貴的」、「肩書・役職にこだわらず、先頭に立つ」、「自分の興味や得意分野の仕事をつくって、楽しく仕事している」

・現場目線に立てるボス
「上から指図するのは性に合っておらず、部下の目線に立って、寄り添いながら導くことが得意」

・親しみがあり話しかけやすいボス
「メンバーとの距離感もそれなりに近く、日常的にコミュニケーションができている」、「ちょっとした相談事も必ず手を止めて聴くように心がけている」

■『尊敬できないボスの特徴』(寄せられた意見から抽出)
・感情的
「気分屋で感情のコントロールができない」、「とにかく怒鳴る」、「アンガーマネジメントができない」、「能力やスキルではなく、好悪の情で判断し、人事まで影響力を行使した」など。

・自己中心的
「人の意見を聞かない」、「自身の立場及び私欲を優先させる」、「自身の考えが正しいという前提で、部外の意見を受け入れず、否定ばかりする」、「傲慢、横柄、自分第一」など。

・他責
「責任は部下に押し付け、手柄は自分のものにする人」、「肝心なところで逃げる」、「嫌な仕事やリスクから逃げる 明確な方向性もなく人に押し付ける」など。

■『自身がボスでよかった場面・つらかった場面』(寄せられた意見から抽出)
<よかった場面>
・自分で決断して行動できること
・部下が成長し、成果をあげたとき

<つらかった場面>
・責任が重いこと、孤独であること
・部下が成長し、成果をあげたとき 部下の成長を感じられない

■『部下のマネジメントについて具体的な悩み』(上位3つまで記載)
1:部下のパフォーマンスが向上しない(39.4%)
2:プレイングマネジャーでもあるため、業務量が多すぎる(26.6%)
3:部下の人事評価が難しい(21.3%)


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