起業の準備・会社設立前に準備しておくべきチェックリスト15選

起業の準備や会社を設立する前に決めておくべきことはどのようなことがあるのでしょうか?
これから起業する方や会社設立を考えている方は、事前の準備をしっかりすることで、起業後や法人化の後にスムーズに事業の成長へ向かっていくことができます。
逆に準備をしっかりと行っていないと、事業の目算が甘かったり、実際に営業をスタートできないなどの問題が生じます。そのため、起業の準備・会社設立前に準備しておくべき事項をしっかりと押さえておきましょう。
今回は、起業の準備・会社設立前に準備しておくべきチェックリスト15選について解説します。

【起業準備】準備しておくべきチェックリスト

企業や会社を設立する前にすべき準備はどのようなことがあるでしょうか?
以下、それぞれ準備しておくべきことを解説します。

事業資金を貯める

起業を考えている方の大きな悩みになるのはやはり資金です。

例えば、会社員の時代から、副業としてスタートし、そのまま独立するケースや、プログラミング等のスキルや特化したノウハウなどがあり、それをもとにコンサルティングを行うなど、在庫などを持たない事業スタイルなど、お金がないと起業できないことはありません。

しかし、起業時に大きな設備投資が必要な事業や、売上の目処が立つまでの必要な運転資金など、起業するまでにできる限りお金を準備しておく事にマイナスはありません。そのため、起業すると決めたら、まず事業資金を確保しましょう。

市場調査(マーケットリサーチ)

これから起業や創業する分野にしっかりした市場(マーケット)があるのか?または、販売を予定している商品は、売れる商品なのか?競合に対し、売れる価格なのか?などのマーケットリサーチと競合のリサーチを行いましょう。

多くの場合、これから始めようとするビジネスには既にライバルが存在していると思います。その競合の商品やサービスに勝つ事ができるか、商品価格や強みなどしっかりとリサーチしましょう。

実際に競合の商品やサービスを利用してみたり、ターゲットとなるユーザーにインタビューを行うなど、事前にしっかりと競合調査をすることで、自社の強みやセールスポイントを明確化できます。

ビジョンやミッションの確立

経営理念は、ビジョンやミッションと言われることもあります。

企業や事業の活動方針の基礎となる基本的な考え方であり、経営者の経営哲学や信念、行動指針や目的などを明文化し、その企業が果たすべき使命や、基本姿勢を社内外に向けて表明するものです。

具体的には、以下を決めましょう。

目指す姿・目標(Vision/ビジョン)

自社が事業を続けていくことで実現を目指す、自社や社会の姿を表したもの

使命・存在意義(Misson/ミッション)

自社が何者か、何を成し遂げるのか、何のために存在するのかを表すもの

信念・価値観(Value/バリュー)

自社が使命・存在意義を体現していくにあたり、大切にしていること

行動指針・行動規範(Way/ウェイ)

自社が信念・価値観にもとづいてどのような行動をとっていくかを表したもの

事業計画策定

起業セミナーなどに行くと事業計画をつくりましょう!と言われることがあり、事業計画の作成を勧められると思います。しかし、実際のところ、起業前に事業計画書を作成する方は多くありません。

その重要性は分かっていても、頭の中でイメージできているから大丈夫と思ったり、事業計画書の書き方がわからないので作成を後回しにするなど、色々な理由により着手できない方が多いのが現状です。しかし、事業計画書を作成して行く中で、これから進めていく事業の解像度は格段に高まります。

また、補助金の申請や創業融資の申し込みの際には事業計画書の作成は必須になるので、いずれ作成しなくてならないものとして、企業前の時間のあるうちにしっかりと作り込みを行っておきましょう。

借入や助成金・補助金の準備をする

事業の必要資金の全てを「貯金などの自己資金」で準備できれば良いですが、多額の資金が必要な事業では難しい場合もあります。

起業時の資金調達には、公的機関からの借入や助成金・補助金の活用があります。これらの資金調達の方法を知っておけば、事業が軌道に乗る可能性が広がります。また、起業したばかりの状態は、想定していない急な出費も必要になることも多く、そうしたときの備えとしても資金調達の手段を多く知っておくことはリスクに備えた準備と言えるでしょう。

具体的には、創業資金を借入する際には、「借入金額」・「借入期間」・「金利」・「返済方法」などを金融機関と話し合うことになりますし、助成金や補助金を活用する際は、事前になにが使えるのかをリサーチしておく必要があります。

営業(セールス)の準備

実際に購入を検討したくても、商品やサービスの概要がわからなければ、上手く売り込めずお客さんも購入の検討ができません。せっかく早期に買いたいと思った見込み客を逃さないためにも、いつでも売れる状態に準備をしておきましょう。

また、競合のリサーチがしっかりできていると、他社サービスと比較資料資料なども出来上がり、弱みや強みにすべきところも発見する事ができ、ビジネスの課題を発見できることもあるでしょう。

マーケティングの準備

事前に事業のアンケートをとることや、販売用のウェブサイトや広告などの準備も出来るようであれば早くすすめておくことにこしたことはありません。早期に準備できれば、その分、販売までのスピードを加速する事ができます。

ウェブサイトの構築は、自分で制作する場合も業者に頼む場合もそれなりの時間がかかります。特に販売する商品やサービスの概要が固まっていない場合は、どのような内容のウェブサイトをつくるのか、原稿作成に手間取る事もあるため、起業すると決めたらすぐに取りかかりましょう。

【会社設立準備】会社設立前に準備しておくべきチェックリスト

以下、会社を設立する前に必要なチェック項目について解説します。

社名(屋号)・商品名を決める

登記をする、社名(商号)を決める必要があります。

また、提供する商品やサービスなどがあれば、それらの商品名のネーミングなども考えておく必要があります。社名や商品名は今後の事業の成功の可否をも決める重要なものなので、しっかりと検討して決めたいところです。

また、同時にロゴの作成も進めておければ、スムーズに営業活動を開始出来るでしょう。

事業目的を決める

定款の事業目的に記載のない事業は行えないので、将来行う可能性のある事業については、もれなく書いておくようにしましょう。

将来行う事になる事業は、事業計画などの策定時に見えてくるものもあると思います。今後、5年以内で行うであろう事業領域はカバーしておきたいところです。

万が一、定款に記載のない事業を行うことになった場合は、定款変更手続によって事業目的を変更することができます。

会社の印鑑を準備する

会社の印鑑は、定款や登記書類の作成時に使用するので、社名が決まったら、早々に準備しましょう。

会社の印鑑は以下の4種類が必要です。

・代表者印(法人実印)
・銀行印
・社印(角印)
・ゴム印(横書き)

店舗・オフィスを決める

定款には、本店となる住所を記載する必要があります。新たに事務所を借りる場合は、その住所などを記載します。

起業や創業したばかり、特にビジネスが軌道に乗るまでは、なるべく大きなコストはかけたくないと考えている方は多いと思います。まずは、小規模でスタートする場合は、自宅や、コワーキングスペースやバーチャルオフィスを活用するのも良いでしょう。

コワーキングスペースやバーチャルオフィスなどは、登記が可能であるか運営元にしっかりと確認しましょう。

資本金と出資者を決める

会社法では、会社設立の際に必要な資本金は1円以上です。

しかし、政府金融機関が実施する創業融資制度の利用を考えている場合は、自己資本額の2倍までしか融資が認められていないため注意が必要です。また、会社設立時、資本金が1,000万円を超えている場合は、課税売上額に関わらず設立初年度から消費税の課税対象となるため、資本金の金額はこれらをふまえて検討しましょう。

また、創業時の資本金を誰が出資するかによって、株式会社の設立の方法が「発起設立」になるか「募集設立」になるかが決まります。創業メンバーが自分のお金を使って資本金を出すパターンは、「発起設立」となり、投資家などの外部の人にお金を出資してもらう場合は、「募集設立」になります。

発起人の印鑑証明書を準備する

会社の概要がかたまったところで、会社設立の必要書類である印鑑証明書を揃えておきましょう。

会社の設立手続きを進めるには、発起人および取締役・監査役の「実印」と「印鑑証明書」が必要です。

実印とは、市区町村役場で登録された印鑑です。印鑑証明書は その印鑑が実印であることを証明する市区町村役場が発行する証書です。印鑑証明書は会社を設立していく過程で必要となるので事前に準備しましょう。

取締役会の可否を決める

取締役会を設置すると、株主総会の決議事項のうち、その一部を取締役会で決議することができます。

株主が多くいる場合に意思決定が長期化するケースがありますが、取締役会を設置すると、株主総会の招集を行う必要がなくなり、意思決定をスピーディーに行うことができます。

会社を設立するときには、誰がどの役員を何年やるのか、取締役会を設置するかどうか、という機関設計が必要となります。

取締役会を設置しない場合、監査役の設置は不要となり、取締役が複数いるときには全員が代表権を持つことになるため、経営に支障をきたさないように、1人を代表取締役に選任すると良いでしょう。

設立日・決算日を決める

設立日及び決算日を確定しましょう。

多くの会社が採用している3月決算や12月決算にするのか、それとも自社の事業内容に合わせた決算を設定すべきか、個人事業主だったときと同じ12月決算のままでよいかなど。決算日を決めるために知っておきたいポイントがいくつか存在します。

設立日は、縁起などを考えるケースもありますが、ほとんどの場合は税制上のメリットを鑑みて設立日を決めます。決算日と併せて、十分なメリットを享受できるよう計画しましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

起業や会社設立の準備をしっかりしておくことで、早期に売上を立てるなど事業開始をスムーズにスタートできるようになります。また事前の準備のおかげで、事業を早く軌道に乗せる事ができるでしょう。

会社設立においては、基本的な設立事項、資本金や設立費用等のお金に関する部分などを事前に準備しておく必要があります。そのほかは、設立後、速やかに売上をあげられるようにしっかりと準備しましょう。

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