企業の成長のカギは人材にあり?! 経営ビジョンの明確化が重要か
一般的に、企業が成長していく過程において、売上高1億、3億、5億といった壁があると言われています。企業は一本調子の右肩上がりで成長するわけではなく、停滞期を乗り越えながら成長していくのです。そこで今回は、企業の成長に関して具体的に課題に感じていることはどんなことなのか、課題解決のためにどのような取り組みをしているのか、PRO-Qユーザーの皆様に2018年12月18日~2019年1月15日まで、アンケート調査を行いました。
企業経営上、最大の悩みは「社員のモチベーション」が4割以上
まず、具体的にどのような課題を感じているのか、『企業経営で課題に感じていることを全て選んでください』として複数回答を得ました。すると、ひときわ回答率が高かったのは「社員のモチベーションがなかなか上がらない」で44%となり、特に社員数300~1000名未満の企業で回答率が高く、メーカーで88%、非メーカーで83%という結果になりました。全体で見ると、次いで多い課題が「将来のビジョンを上手に描けない」が38%となっており、経営ビジョンを社員に明確に示せないことと社員のモチベーションに関連性があると考えている方が多いようです。
テクノロジーの進化と企業の成長スピードにギャップ!?
次に、『課題解決に向けて、どのような取り組みを行いましたか。』という設問に対しては、やや驚くべき結果になりました。全体で見ると、最も多い回答は「何かしたいが、何をすべきかわからない」が25%となっており、さらにメーカー・非メーカー別で見た場合、メーカーでは社員数300~1000名未満で50%、1000名以上では60%がこの回答をしています。
さらに、「何もしていない」という回答はメーカーで圧倒的に多く、社員数300~1000名未満で50%、1000名以上では40%となりました。課題を感じつつも棚上げとなっている苦しい状況がうかがえます。非メーカーではこうした極端な回答の集中は見られないことから、特にものづくりの世界では、テクノロジーの進化と企業成長のスピードに何らかのギャップが存在し、それが足かせとなっているようです。
企業の成長のカギは人材にある? コンサルタントに相談したい最大の課題とは
課題に対しての取り組みの一つとして、『中小企業の成長に強いコンサルタントに、一つだけ相談するとすれば、どれを選びますか。』という設問をしたところ、「社員のモチベーションがなかなか上がらない」が22%、「現状分析(定量、定性)を正しくできているか自信がない」が20%、「将来のビジョンを上手に描けない」が17%という結果になりました。ここでもやはり、将来のビジョンを示して社員をモチベートさせたい、という経営層の考えが見えます。
最後に、企業経営での悩みや解決策、成功例や失敗例などについてフリーテキストで自由にご回答いただきました。
【社内風土に課題あり】
- 社員全体のベクトルが一致していない。そのため、モチベーションも下がってきている。また、経営トップが代わってから、緊張感も全くなくなっている。その結果、売り上げの伸び悩みとなっている。(従業員数:300名未満、メーカー)
- 民事再生から復活した企業ですが、社風を変えられないでいる。整理整頓など、社員の問題意識が低く、行動できていない。どのような対策が有効なのでしょうか?(従業員数:300名未満、メーカー)
【外部の知識を取り入れることで変化を】
- 人材不足のため強みの再生産はできるが、弱みの克服や新たな潮流の発見はできない。外部からの働きかけが必要である。しかも大げさなイベントではなく、長期間経営陣に伴走し細かなアドバイスをくれるコンサルが必要。(従業員数:300~1000名未満、サービス)
- 上席の意識は、中ばかり見ていると、変わらない場合が多い。とにかく外部との交流で、知見を増やすことが、さらに大事。(従業員数:300名未満、メーカー)
【悩みつつも前進中】
- 成長段階にあるため、ひたすら進めば良いとは考えているが、効率的に行えば良いかが悩みどころ。一つの事業で成功したとしても、次に派生ができず、伸び悩んだ事例があるため。(従業員数:1000名以上、マスコミ・コンサル)
- 現在は経営陣の陣頭指揮のもとに会社が動いている状態で、これだと社員のモチベーションが上がらないのが現状です。それでも首脳陣はしっかり努力しているので、時間が解決するように思います。(従業員数:300名未満、メーカー)
【調査概要】 アンケート名称:「中小企業の経営課題」に関する意識調査
調査主体:PRO-Q編集部(ProFuture株式会社)
調査期間:2018年12月18日~2019年1月15日
調査媒体:アンケートメディア 経営PRO-Q
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